留学記 From Memphis, Tennessee

聖マリアンナ医科大学 腎臓・高血圧内科 谷澤雅彦

『2018年11月・12月レポート』

ジンジャーハウス

 Memphisはほぼ東京都と同じ緯度で平均気温もほぼ同じくらいです。しかし東京と比べて少し寒くなるのが早かった気がします。今年は温暖とのことですが12月には1回雪がふり、気温がマイナスになることもあります(アメリカは華氏表記なので慣れるまで大変でした)。とうとう我がアパートも水道管の凍結予防で暖房1日中つけっぱなし令が発令されました。おかげで電気代が約3倍に跳ね上がりました・・・。昨年はマイナス10℃くらいになっていたようで、戦々恐々としています。さすがアメリカだと思うところは、スーパーでは必ず薪が売られています。クリスマスツリーは本物のもみの木を飾る家が多いようで、スーパーやこんなところで!?という場所で販売所が出来て、購入した人は車の上にくくって持ち帰ります。我が家もクリスマスを無事家族と過ごすことができました(私の誕生日がクリスマスイブです)。アメリカに来るまで知らなかった、ジンジャーブレッドハウスというクッキーの家作りをしました(不味くて食べられません)。サンタのお手伝いのエルフの存在を初めて知りました。2019年は子供にエルフ人形を買ってあげようと思います。知人より人工のツリーを頂くことができたので、オーナメントを飾り、少しでもクリスマス気分を楽しみました。やはり盛り上げるのがうまく、町全体も完全にクリスマス気分となっていました。そして何と言ってもさすがアメリカ人、クリスマス周辺から皆、『仕事のやる気』をなくしています。クリスマスイブ生まれなのに知らないことばかりでした。2019年はもっと楽しみます。

 

 さて、11月に『Tennessee州に接している8つの州への車旅行』計画の第一弾としてNew Orleansに行ってきました(実は接していませんが・・・)。車で6時間(実際はタイヤのパンクで12時間、ここでもアメリカを思い知らされました)で行けます。2017年のアメリカ腎臓学会では2泊5日という弾丸旅程でしたのでほぼ観光はできませんでしたので、そのリベンジです。到着後、偶然規模の小さなMardi Gras(マルディグラ)のようなパレードが行われており、例の100円ショップで大量に売られているネックレスやらTシャツやら、なぜか歯磨き粉を大量に投げていたので、子供が喜んでgetしていました。本当のMardi Grasではネックレスを取ったら○○をしなければなりません。蒸気船で広大なミシシッピ川のクルーズをして南部料理(ケイジャン料理・ガンボ・魚のフライ・ジャンバラヤ等)を食べ、Café du Mondeでベニエを食べ、セントラル広場、フレンチコーターなどを散策しました。一番期待していたのは“生牡蠣”を食べることでした。Memphisは海に接してはおらず(埼玉県のような位置、そして形もそっくり)、魚と言えばサーモン、ティラピア、鯛もどきがメインです。後者2種類はtryしましたが、今後はないでしょう・・・。話は戻りますが、New Orleansは特にこれといった建物より、何と言ってもフランス統治下の趣を残した街並み・建物、町中でJazzの演奏をしている音、そして怪しげな雰囲気(あの匂いが漂う・・)が醍醐味であると、再認識できました。日本人にとっては長距離でしたので途中でMississippi州のJacksonで1泊して帰ってきました。初のアメリカ旅行を通して、まず道が単調でひたすら長い、車のトラブルに巻き込まれた、夜の道が暗すぎて車線が見えない、など交通に関する不満が多かったです。しかしアメリカ生活が長くなると長距離運転は苦じゃなくなるそうで、私も『Tennessee州に接している8つの州への車旅行』を完結させるべく(2019年1月現在、Mississippi、Arkansasは制覇)、早く慣れなければと思う今日この頃です。
 交通に関する不満が出たところで、アメリカの車事情について少し(これは州や住んでいる場所によってことなります)。噂では聞いていましたがアメリカは本当に車社会です。車がなくても生活できるのはごく一部(NYの都市部とか)で、基本的には車が必要です。スーパーに行くにも、子供を送るにも、仕事に行くにも、図書館に行くにも車が必要です。むしろ車がないと生活できません。そのため免許は“超簡単”に取れます。取得には最低数時間、予約状況では数週程度(最低2回行けばok:筆記試験と実地試験、もちろん合格すれば)、そしてなんと計20ドル程度で取れます。免許取得について少し嫌なところは、DMV(Departments of Motor Vehicles)という免許センターが、とんでもなく込んでいて狭く、係員が“異常に”横柄なところでしょうか。人種問わず誰に聞いても同じ感想を言います。その他アメリカは右側通行、速度はマイル表記(これは車の速度メータ―もマイルなので大丈夫)、左折用の対向車線共用レーンなど、日本には存在しないルール・風習があります。しかし数日で慣れ、現時点で全く安全に運転することができています。続いて車や交通について不満を羅列すると、中古車が高すぎる(私の購入した中古車:7年落ち、16万キロの日本の〇〇のセダン:これ日本なら絶対に買わないレベルが100万円!!)、車体が壊れても動けば車という認識で普通に走っている、荷台がついている大きい車が多い、その割に車幅が狭い、道路がボコボコ、夜の街頭が暗い、タイヤの消耗(パンク)が激しい(6か月で3本履き替え)、1日通勤で往復1時間運転しているとパンクしている車に3台は遭遇するなど。一方でいいなと思う点は、車検や年間の車両税はなし(2年に一度排気ガスの点検は強制だが安い)、ガソリン安すぎる(レギュラー約50円/L)、なぜか車の故障に強いおじさんがそばを通り助けてくれる、意外と安全運転しているなどでしょうか。まぁ、郷に入って郷に従うべきなので、この環境で安全運転で残りを乗り切りたいと思います。日本人としては日本車の信用がとても高く、多くのシェアを占めていることを誇りに思います。

 

 最後にアメリカに来て6か月間の『自身の心境』は、“開き直り”、という心境です。人間あんなに不安だったのに半年くらい経つと開き直れるのですね・・・。少し前まであった『喪失感』は『開き直り』よって達観し、現在自分に足りない物(英語力、実績)については、時間が解決する(いや、しなくてもいいや)という『開き直り』でカバーし、さらに2019年を迎えたことで、改めて少し遠くも見れるようになってきました。そうすると確かに景色は変わって見えて、自分が何をしにここにきているのかを再確認することが出来てきました。自分は語学留学に来ているのでなく、臨床研究を遂行するための知識、成功体験、実践を得に来たのだ、と。なのでコツコツと目的に向けて再始動といったところです。ボスから2019年はbig bangを起こすぞ、と言われplanを提示されました。論文〇〇本書きます。頑張ります。

 毎日1歩ずつ何かが進歩していれば、残り15か月(450日)のトレーニング期間で大きく成長できると信じて、とりあえず毎日を楽しみます。

 次回は日常生活と研究について+自身の心境(これは毎回)についてレポートする予定です。

投稿日:2019年1月7日|カテゴリ:未分類